今年8月から佐川急便のイメージキャラクターが、2020年9月から務めていた戸田恵梨香（34）から「嵐」松本潤（39）に代わった。

第1子妊娠の戸田恵梨香 引退におわせは「コンプラ疲れ」か「家庭優先」か

　これに、アラシック（「嵐」の熱狂的ファンのこと）は大興奮で、SNSには《佐川急便のユニホームってあんなにカッコ良かったっけ？》という声があふれた。イメキャラ変更は大成功と思えたが、突然の交代劇に首をかしげる業界関係者も少なくなかった。

「タレント起用の最大の狙いは、クライアントの業績を底上げすることにあります。その点、佐川急便を傘下に持つSGホールディングスは、同社の22年3月期連結決算の最終利益が1067億円と過去最高になったことを今年4月末に発表。コロナ禍の巣ごもり需要もありましたが、戸田恵梨香の起用は大成功だったということになります」（経済業界紙関係者）

　この関係者が言うように、佐川急便の大躍進を支えた原動力に、容姿端麗なキャリアウーマンとして幹部たちを前にプレゼンテーションするという戸田のCMが一役買ったとするならば、佐川側が契約の延長を申し出ても不思議はなかったはず。

「戸田が出演するCMのコンセプトは、“佐川女子”を前面に押し出した、同社の“働き方改革”を世間にアピールするというものでした。それまでの佐川急便は、前年に元従業員の過労死問題が公になったりして、企業としてのイメージ回復が求められている状況にありました。その起爆剤として起用されたのが戸田であり、彼女は見事にその役割を果たす結果を導き出しました」（前出の経済業界紙関係者）

　佐川急便と戸田の“ウィンウィン”の関係を誰もが認める決算発表から、わずか数カ月でのイメキャラ交代……。業界関係者がその理由を探し出せずにいるのも無理はない。

　改めて佐川急便CM登場後の戸田の活動履歴を追ってみると、イメキャラとしては“危険水域”ギリギリだったことが垣間見える。

　まずはCM登場からわずか3カ月強で松坂桃李（34）との結婚を電撃発表したことだ。もちろん戸田側は佐川側に事前に十分な根回しと説明をしたはずだが、それでも独身で仕事もバリバリとこなす“キャリアウーマン的イメージ”を戸田に託していたクライアントは、戸田の結婚に少なからずショックを受けたのではないだろうか。

■「働き方改革」の看板に据えられた戸田

「佐川としても、新しい働き方改革の象徴として戸田を看板に据えたばかりでしたから降ろすに降ろせなかったと思います。女性社員30％を目標に、凜とした戸田のイメージを戦略の看板にしたプロジェクトを潰すわけにはいかなかったのでしょうね」（前出の経済業界紙関係者）

　さらに昨年後半から、戸田の“妊娠説”や“重病説”といった噂が飛び交い、ドラマ降板も重なった。そして1年近い沈黙期間を経て、先月末にようやく戸田の“第1子妊娠”が発表された。

「時系列だけ追えば、既に安定期に入っているという戸田の妊娠がきっかけとなって佐川急便のイメキャラが交代したことがうかがわれます。彼女の存在が一役買った業績や評判を考えれば、本当は続けて戸田と契約延長をしたかったのかもしれませんが、さすがに方向転換せざるを得ないというのが本音でしょうね」（芸能関係者）

　かねて芸能界では、女性タレントのCM契約中の妊娠は“ご法度”とされてきたが、どうやら今回の戸田の交代劇もその例外ではなかったのかもしれない。新イメキャラの松潤は、果たしてどのくらい業績を伸ばせるのか？　来期の決算発表が楽しみだ。


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