市川市の和洋女子大学で管理栄養士を目指す女子大生らが、年齢の高い人にはおなじみの定番「おつまみ」に手を加え、若者を強く意識した新たなレシピを考案した。3年生10組のコンテストが開かれ、乾きものの「焼き子持ちししゃも」を餃子の皮にくるんで焼くなどユニークな作品が入賞した。レシピは学生に協力を求めた食品メーカーのホームページに掲載される。

　学生らがレシピを作ったのは食品メーカー「合食」（本社・神戸市）が製造販売する「おいしい減塩」シリーズ。購入者の約6割を50代以上が占める「高齢化」を何とかしたいと、以前から提携する同大学に相談、「簡単にできて、若者もつまみたくなるアレンジレシピ」コンテスト開催につながった。

　同大健康栄養学科の3年生26人の参加で5月に説明会があり、10組がシリーズ9品目から好きな商品を選び、33作品がエントリーした。

　半分に切った「焼き子持ちししゃも」を大葉、チーズと一緒に餃子の皮に包み、フライパンで焼くレシピでグランプリに輝いた「子持ちししゃも餃子」は後藤優果さん（21）、倉持里奈さん（20）、斉藤優那さん（20）が考案。餃子の皮にチーズと大葉をくるんで揚げる後藤さんの実家での料理が、発想の元になったという。合食側は「シシャモと餃子の組み合わせが何ともユニーク」と受賞理由を説明した。

グランプリの「子持ちししゃも餃子」（手前）。奥が、準グランプリの2作品＝和洋女子大

　表彰式で後藤さんは「まさかグランプリとは。うれしい。おつまみも、手を加えれば、自分の趣向に合った料理法があると知った」と笑顔を見せた。

　準グランプリには、同シリーズ「いかくん」を材料に「若者が写真を撮りたくなるよう彩りを工夫した」という海苔巻きと、同じイカを使った若者好みの濃厚でクリーミーなキムチスパゲティの2点が選ばれた。

　担当の登坂三紀夫教授は「産学連携で社会と接点を持つのは学生にとってもいい機会」と述べた。


Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/beaaedeb05fd2133574043e88c1b304d1dabf240