１００キロを走破した兼近を迎え、祝福ムードに包まれる中、加山は「２４時間テレビ」で最後となる「サライ」の生歌唱を披露した。９２年の同番組内で作曲したテーマソング。作詞の谷村新司（７３）と肩を組み、「感無量だよ」と感慨深げ。兼近ともガッチリ握手を交わし、華々しい番組フィナーレとなった。

　「サライ」誕生から３０年。番組内はもちろん、カラオケなどでも親しまれる名曲になり「こんなにうれしいことはない。自分の分身のようなもの。みんなが歌ってくれるのは最高の幸せ」。午後４時頃のコーナーでも、谷村とデュエットで披露。感極まり涙ぐむ谷村に対し、加山は終始笑顔で歌い終えると「本当にいい歌だね」と２人で顔を見合わせた。

　力強い歌声は健在だ。「サライ」のほか、自身の代表曲「旅人よ」「君といつまでも」も披露。「旅人よ」では弟分であるザ・ワイルド・ワンズの加瀬邦彦さん（１５年死去、享年７４）との思い出を語り、「君といつまでも」では、間奏のセリフで「幸せだな。多くの方に支えられて、今の僕がある。そう信じている。たくさんの愛と幸せを本当にありがとうね」とファンに感謝した。

　嵐・二宮との対談では年内でのコンサート引退を決めた真意を明かした。１９年の脳梗塞（こうそく）、２０年の小脳出血から懸命なリハビリで復活し「歌えるようになったからこそ、どこかで区切りをつけて最後を飾らなくちゃいけないと思った」。コンサートは年内で終止符を打つが、「音楽と縁を切るわけじゃない。やめられない」と新曲のリリースなど歌手活動の継続に意欲を見せた。

　番組には、加山ファンの代表として水谷豊（７０）がＶＴＲ出演。「存在自体が憧れ。安住しないで、いろんな人と音楽をやっている。あのエネルギーはすごい」とコメント。谷村もシンガー・ソングライターの草分けである加山に「自分たちで曲を作って歌うことを教えてくれた。先生のように思っている」と敬意を表した。


Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/05f87fc25a140004013efc2ea6ca46f97de21c1a